自分の奥底にある感情を癒して、人生を前に進める方法

私たちには、
「潜在意識」と「顕在意識」がある

ということは、ゆほびか読者の皆さんは、
もう、ご存知のことと思います。

ふだんは、自分自身ではわからないけれど、
体や心の動きに大きな影響を与えているのが、
潜在意識(いわゆる無意識)。

潜在意識が、人生の多くの部分を決めているそうです。

ところで、この潜在意識には、さまざまな心の傷、
怒り、悲しみ、不安などが、しまいこまれているそうです。

特に、幼いとき。
幼稚園〜小学校の低学年の頃、
親のなにげない言葉や、態度などで、
感情的につらい体験をしたとします。

たとえば、兄(弟)、姉(妹)だけひいきされて、
私は、大事にされていないと感じた…など。
親の真意がどうあれ、
自分がそう受け取った。

そんなとき、私たちは、孤独感や、
自分が無価値だという感覚、
もっと愛してほしいという感情を味わいます。

それは心の奥底に、降り積もります。

そして、その感情の澱が、うまく消化できていない場合が
多いのだそうです。

すると、大人になってから、「未消化の感情」が、
暴走して、人生のトラブルを招いたり、
人生が進むのを止めたりすることがあるのだそうです。

例えば

「夫(妻)のささいな言動に、不思議なほど腹が立つ」

「仕事上で、同じような失敗をくりかえしてしまう」

「こういうタイプの人がどうしても苦手」

「なかなか、物事にとりかかれない」

「恋愛相手が、いつもダメな感じ」

といったことなど。

また、大病するなど、体に現れることもあるそうです。

医師の萩原優先生(イーハトーヴクリニック院長、
聖マリアンナ医科大学客員教授)は、
消化器外科医をへて、催眠療法など、
「そのひとを観る」医療を行っておられます。

その萩原医師が、今月のゆほびか
「堪忍袋」特集で詳しく解説されていますが、

「心の平安と、健やかな人生を取り戻すためには、
潜在意識の奥底に沈んでいる、
マイナス感情を吐き出すことが、有効」なのだそうです。

具体的には、自分の感情を、言葉にして出す。

それには、ノートに文字で書いたり、
あるいは口にしたり、
さまざまな方法があると思います。

萩原医師は
「堪忍袋は、自分も周囲も傷つけずに、ストレスを発散できる
理にかなったツール」と語り、
ユニークな使い方を紹介しています。

萩原医師が勧める使い方の中で、
これはやってみたい!と思ったのが、次の方法です。

腹が立った時に、その原因を探さずに、
堪忍袋の口を開き、袋の中に向かって、

「私は腹を立てている。
私は腹を立てている」

と繰りかえす。

すると、心の奥底から、
「怒りの根源」が浮かび上がってくる…。

見えてきた怒りの根源に対して、
自分が感じるままを率直に言う。

そのうちに、
「自分の中に怒りがあることを認められる」

その瞬間に、不思議と、マイナス感情の
「浄化」が起きるのだそうです。

やっていて、何か、可笑しくなったり、
笑えたり、楽しくなったりしたら、
心の掃除が終了したサイン。
まだ怒りがこみあげるようなら、未完了なのだそうです。

怒ったり、悲しんだり、
人間らしく、心が揺れ動く中でも、
できるだけ、周囲の人と平和な関係を築きたい。

今回の人生で出会った、たいせつな人たちと、
愛情や感謝に満ちた言葉や態度を、
素直にかわしあいたい。

それが、自分を深く癒すことで、進むなら、
とってもすてきだと思います。

ま、なかなか、それができなかったりするのも、味わいの一つ。

ということで、そんなときは「堪忍袋」、
試してみてくださいね。

特に、ふだん、我慢強いかたほど、
思ったより深く、効くかもしれません。